「やさしい日本語」

最終更新: 3月20日


みなさんは「やさしい日本語」をご存知でしょうか。「やさしい日本語」とは、普通の日本語よりも簡単で、外国人もわかりやすいように工夫された日本語のことです。95年の阪神・淡路大震災がきっかけとなって、「やさしい日本語」プロジェクトが開始され、11年の東日本大震災ではそれまでの成果が大きな力を発揮しました。 http://human.cc.hirosaki-u.ac.jp/kokugo/EJ1a.htm

 このほど、このプロジェクトの先導役を果たしてきた弘前大学教授の佐藤和之さんから、大阪大学の渋谷勝己さんをとおして、以下のメッセージをいただきました。佐藤さんからのご快諾を受け、このブログに転載させていただきます。

 このような地道な努力を重ねてこられた佐藤さんをはじめ、研究室の皆さん、関係者の皆さんに心からの敬意を表したいと思います。なお、原文に含まれていた電話番号、メールアドレスなどはブログ転載にあたり当方の判断で削除いたしました。

—- 東日本大震災から3年目の3月11日によせて 弘前大学社会言語学研究室からのお知らせ

みなさま  少々長いメイルになりますので、本文を添付資料にしてお届けします。弘前大学の社会言語学研究室です。  このメイルは、これまで「やさしい日本語」にご理解を示してくださった皆さんにお届けしています。日頃からのご支援に感謝申し上げます。  東日本大震災から3年が経ちました。被災地の皆さまに改めてのお見舞いを申し上げます。また、一日も早い復興に向け、私たちも共に頑張りたいと思います。  今年も二つの「やさしい日本語」資源を本日正午に社会言語学研究室のホームページで公開しました。研究室のホームページアドレスは以下の通りです。検索エンジンをお使いの場合は「弘前大学 やさしい日本語」と入力ください。 http://human.cc.hirosaki-u.ac.jp/kokugo/Default.htm  社会言語学研究室は、的確な情報を適切に伝えることは、外国人を含めた被災する人々の心の負担を軽減できると考えています。今回提案の「やさしい日本語」資源を皆様にご活用いただけましたら幸いです。改善点などもぜひお寄せください。善処したく思います。  いつもからの皆さまのご理解に感謝申し上げます。と共に、ますますのご支援を宜しくお願いいたします。

  平成26年3月11日

   〒036-8560      弘前市文京町1 弘前大学人文学部       社会言語学研究室学生一同       教 授 佐 藤 和 之

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2014年3月11日

自治体、外国人支援団体、研究者のみなさま


東日本大震災から3年目に際しての減災のための

「やさしい日本語」資源と読み方スピード検証結果公開のお知らせ


 本日、社会言語学研究室では二つの減災のための「やさしい日本語」資料を公開しました。一つは、『わかる!伝わる!はじめての「やさしい日本語」基礎文法編』で、もう一つは、災害時に外国人にも情報が伝わる放送の読み方スピードの検証結果です。

研究室では、自治体や外国人支援団体の皆さんが日常から「やさしい日本語」を学習することのできる教材を提供することと、災害時に避難勧告をするための放送について、日本語に不慣れな外国人も理解しやすい読み方にするための検証を進めていくことで、被災する外国人の心の負担を軽減することができると考えてきました。各自治体や外国人支援団体の皆様に、この学習教材と検証結果をご活用いただき、外国人への情報提供にお役立ていただけましたら幸いです。


ご挨拶と御礼

 弘前大学の社会言語学研究室です。

東日本大震災から3年が経ちました。被災地の皆さまに改めてのお見舞いを申し上げます。また、一日も早い復興に向け、私たちも共に頑張りたいと思います。

 社会言語学研究室では、阪神・淡路大震災以来、災害下の外国人に「やさしい日本語」で災害情報を伝える研究を続けてきました。自治体やボランティア団体の皆様のご理解により、今や全国各地で外国人向けの情報誌や防災マニュアルなどに「やさしい日本語」が活用されています。皆様の、これまでのご厚意とお力添えに改めて感謝申し上げます。

2013年の3月11日には、外国人向け災害基礎語彙学習教材『地震のことばを知ろう!「やさしい日本語」で学ぶ100のことば』と、『増補版・災害が起こったときに外国人を助けるためのマニュアル』を公表しました。また今年の1月17日には、災害基礎語彙学習教材による学習効果の検証結果を公開しました。研究室のホームページにはたくさんのアクセスをいただき、地域社会の減災活動や外国人への情報支援活動に役立っていることを実感しています。


『わかる!伝わる!はじめての「やさしい日本語」基礎文法編』について

昨年の夏に「『やさしい日本語』全国まっぷ各地の『やさしい日本語』活用事例」を作成しました。「やさしい日本語」が社会的に認知されていることを真摯に受け止めつつ、一方でそのやさしい日本語が実はすべて平仮名で書かれたものであったり、漢字にルビが振られたりしただけのものもありました。そこで私たちは、日本語を専門にする研究室として、負担なく学んでもらえる「やさしい日本語」の文法解説はできないか話し合いました。また2012年度からは、全国の中学生が光村の国語教科書で「やさしい日本語」を学んでいます。ゲームやネット世代の彼らが、被災地での情報の伝達ということに興味をもってくれるような「やさしい日本語」の文法解説ができないかも話し合いました。

そして、多くの自治体や外国人支援団体の皆さんや、次の世界を担う中学生たちに「やさしい日本語」をさらに理解し、活用して欲しいと考え、インターネット上で「やさしい日本語」の作り方を学べる教材「わかる!伝わる!はじめての『やさしい日本語』基礎文法編」を作ることにしました。

この教材では物語に沿って「やさしい日本語」の基本的な作り方を学んでいきます。特別難しい操作や長期の学習時間を必要とせず、誰でも楽しく、簡単に学習することができるようアニメーションを用いて作成しました。全ての課を学習し終えた後は、選択式の練習問題に取り組みます。問題ごとに解説が付けてあり、繰り返し問題を解くことで「やさしい日本語」の基本的な作り方が確実に身に付きます。

また、弘前市役所職員の方々を対象としたアンケートにより、本教材は「やさしい日本語」の基本的な作り方が学べる教材であることを実証しました。


災害時に外国人にも情報が伝わる放送の読み方スピードについて

研究室ではまた、コミュニティーFMや防災無線、広報車による「やさしい日本語」での災害情報を流す際の読み方スピードについて検証してきました。災害発生時は、外国人一人一人が自ら正しい情報を得て的確な行動をとることが重要だからです。そのため、的確な行動をとれるような情報を伝えるアナウンスは災害発生時にとても大切な役割を担います。

 研究室の調査では、「やさしい日本語」を導入している放送でも、それぞれの放送局が独自のスピードで情報を伝えており、外国人にとって最も聞きやすいスピードが定まっていない状況にありました。

 そこで研究室では、外国人にとって最も聞きやすい音声のスピードの確定を目的とした検証調査を実施しました。その結果、400拍/分が外国人に最も支持されるスピードだということが明らかになりました。

 今回確定した「やさしい日本語」文の読み方スピードと、現在放送されているニュース文との関係について例を挙げますと、NHKの夜7時のニュースがおおよそ500~600拍/分、手話ニュースが450~600拍/分であり、今回最も聞きやすいとされた400拍/分は、ちょうどNHKラジオニュースのホームページだけで聞ける「ゆっくり」に近いスピードです。詳細につきましては次のURLでご確認ください。(http://www.nhk.or.jp/r-news/


どこで資料を得ることができるのか

 『わかる!伝わる!はじめての「やさしい日本語」基礎文法編』と、災害時に外国人にも情報が伝わる放送の読み方スピードの検証結果は、本日正午に社会言語学研究室のホームページで公表しました。研究室のホームページアドレスは以下の通りです。検索エンジンをお使いの場合は「弘前大学 やさしい日本語」と入力ください。(http://human.cc.hirosaki-u.ac.jp/kokugo/Default.htm


社会言語学研究室は、的確な情報を適切に伝えることは、外国人を含めた被災する人々の心の負担を軽減できると考えています。今回提案の「やさしい日本語」資源を皆様にご活用いただけましたら幸いです。改善点などもぜひお寄せください。善処したく存じます。

 皆様の、いつもからの「やさしい日本語」へのご理解とご支援に研究室一同感謝申し上げております。ご案内と御礼まで申し上げます。


〒036-8560 青森県弘前市文京町1

弘前大学人文学部社会言語学研究室ゼミ生一同

教授 佐藤和之



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