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これではディベートになりませんよ、小池百合子都知事!

命題:中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)の結果を令和5年度の都立高校入学者選抜の資料として使用すべし


肯定側プラン:ESAT-Jの実施方法、テスト本体、採点基準、採点者、入学者選抜への使用方法、不受験者(受けたくても制度上受けられない、都外中学校に通う都立高校志願者など)の扱いなど


肯定側立論:

議論1:英語スピーキング力の低さは日本の一番の弱点であり、克服しなくてはならない。

議論2:お兄さん、お姉さんが頑張る姿を見て、次の世代の子どもたちは英語が話せるようになるためにもっと頑張ろうと感じる。


肯定側プランに多種多様な問題が内包されていることはわたくし自身を含めすでに多くの人が論じていますので、ここでは繰り返しません。


きょう、問題にしたいのは立論で持ち出した2つの議論です。


まず、議論1から見ていきましょう。これは命題に述べられている変革の必要性を論じる議論で、肯定側の議論の基盤になります。


前段の「英語スピーキング力の低さは日本の一番の弱点であり」の部分にどんな裏づけがあるのでしょうか。日本人の英語スピーキング力は他の非英語圏の人々の力に比べてほんとうに低いのでしょうか。議論のためにそうだと認めたとしても、それが「日本の一番の弱点」なのでしょうか。ここも議論のためにそうだと認めたとして、つまり、前段を認めたとしても、それがどう「ESAT-Jの結果を令和5年度の都立高校入学者選抜の資料として使用すべし」という命題とつながるのか、この肝心な部分の議論がこれまでまったくと言ってよいほどなされていません。


さらに、議論2のお兄さん・お姉さん議論は明示性に欠けていますので、そもそも議論として成立しません。


これではディベートにはなりません。


資料としているのは小池知事への東京新聞のインタビューをもとにした記事です。インタビュー記事にきちんとした議論を期待するのが無理というものだということであるなら、ぜひそのような機会を作って欲しい。まずは都としての立論を文書でも、口頭でもけっこうですから提示していただきたい。そのうえで、命題に対して否定側の立場を採る人たちとのディベートの機会を設けていただきたい。いや、設けるべきです。時間は限られていますので、万難を排してそのディベートの場に駆けつけます。


資料:

東京新聞 Web「小池知事インタビュー「今の地球は未来からの借り物」 脱炭素化や再エネ普及への思い」(2022年12月28日、07時22分、https://bit.ly/3I8FGcB)

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