たくさんの反応

最終更新: 3月20日


昨日、アップした「発信、ギアアップ」と「朝日新聞と東京新聞に載ったコメントの補足」について、たくさんの方々から反応がありました。

〇 もっとも多かったのは朝日新聞での「二極化」発言についてです。「英語教室や塾で学ぶ子と、学校だけの子の間での英語への慣れの二極化が、さらに広がるだろう」という件です。ある方はこんなコメントをくれました。

— 本当にその通りで、すでに実際に起こっていること、広がり続けています。そして、先生方も指導内容は愚かその二極化に対応しきれず翻弄されています。小学校英語にはじまったことではありませんが、先生も子どもたちも誰もhappyでない教育がなされているのです。

(中略)

私は、昨年まで公立小学校で勤務していましたが、今年度(昨年4月)よりある大学[実名が挙げられていましたが、その部分は削除しました—YO]に籍を移し、紛いなりにも教員養成に携わるようになりました。そこで出会った学生たちの中には、二極化の犠牲に遭ってきた子たちが多くいます。彼らには自己肯定感や幸福感がみられないのです。

私は、彼らをことばの教育を通して少しでも救えたら、と思うようになりました。


このコメントの後段からわかることは、問題の「二極化」は小学校英語だけの問題ではなく、中高大に及ぶ構造的問題ということです。そして、重要なのはその「二極化」のもとには家庭の経済格差があるという点です。

〇 SNS上では大学で文学を教えるある方からのこんな反応もありました。「「文法を教えない語学教育」というものの意味がわかりませんね。じゃ、何を「教える」のでしょうか?」わたくしが返した答えは「歌と踊りと決まり文句」。15年も前から「小学校英語三種の神器」と称している、あれです。当時から予想していたことですが、こうして教科化がなされるということになると、「歌と踊りと決まり文句」のほうがまだましだったと思います。

少し付け加えれば、教科書に出てくる、構造を持った文をその構造を教えるのではなく、「基本的な表現として、意味のある文脈でのコミュニケーションの中で繰り返し触れることを通して活用する」のだそうです。よくわかりませんが、わたくしなりに解釈すれば、文全体を決まり文句に準じて受け止め、その文が使えるようになるまで繰り返す、ということになります。できるんですかねぇ、そんなことが!

ただ、教科化されてしまう以上はなんとか対策が必要です。以前から、「どうしたらいいのですか?」と尋ねられることは非常に多く、そのたびごとに、まずは、「だから、ずっと反対してきたのです。わたくしに聞かないでください!」と冗談とも、本気ともつかない反応を返すのが常でした。しかし、いまや深刻な状況となりました。なんとかしなくてはなりません。 ありがたいことに救いの道がないわけではありません。それがことばの教育への転換です。きのうもこう書きました。

— 中途半端な英語の授業を導入するなら、本格的なことばの授業を展開するようにしてほしい。それにはまず、直感がきく母語を使って、ことばへの気づきを育成し、それを使って、本格的な英語学習へ向かうべきだというのがわたくしの年来の主張である。「母語を使って」と言ったが、その過程で外国語に触れることもいいだろう。また、「外国語」だけでなく、自分が持っている言語体系とは異なった体系を持つものという意味で、日本語の方言を使うことも大いに意義があるだろう。そう言われてもイメージがわかないという方々のために、近々、仲間の先生たちと作った『日本語からはじめる小学校英語—ことばの力を育むためのマニュアル』(開拓社)という本を出す予定である。 —

《でも、あれだけかっちりとした教科書があるのです。教科書を使わないわけにはいきません。母語だとか、日本語だとか、言っても、英語の授業なのですから》という反応が聞こえます。では、学習指導要領を見てみましょう。外国語科の目標の(1)として、つぎのように書いてあります。

— 外国語の音声や文字、語彙、表現、文構造、言語の働きなどについて、日本語と外国語の違いに気付き、これらの知識を理解するとともに、読むこと、書くことに慣れ親しみ、聞くこと、読むこと、話すこと、書くことによるコミュニケーションにおいて活用できる基礎的な技能を身に付けるようにする。(下線 YO) —

ね、日本語を利用しても大丈夫なのです。あとは実際にどうするのかですね。上に挙げた本や大津由紀雄・窪薗晴夫『ことばの力を育む』慶應義塾大学出版会などもその助けになるでしょうし、8月17日、18日(3日、4日から変更になりました)には「教師のためのことばワークショップ」(東京言語研究所)も計画しています。http://www.tokyo-gengo.gr.jp/

みんなで協力して、災い転じて福となすを実現しましょう!



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