先日、NHK Eテレの「ベーシック国語」をご紹介しましたが、 http://oyukio.blogspot.jp/2012/08/blog-post_14.html またまた、おもしろい番組を見つけました。
朝の一仕事を終えて、テレビをつけたら、たまたま目に入ってきたのが、同じくNHK Eテレの「シャキーン」という番組です。 http://www.nhk.or.jp/kids/program/shakiin.html
録画しなかったので、例はそのままではないのですが、Aさんがリズムにあわせて、「ひつじ」というと、Bさんがそれを受けて「ひつじ ケーキ」と受ける。そして、「ひつじ ケーキ」の絵を描く。こんどは、それを受けて、Cさんが「ケーキ 信号」と言い、それを絵にする。
この番組での工夫は「しりとり」形式にしたことと音楽仕立てにしたことです。結果として、とても楽しいゲームになりました。
複合名詞を作ると、その意味は2番目の名詞の意味を色濃く反映したものになること(たとえば、「バナナわに」はわに、「わにバナナ」はバナナ)やアクセントに変化が起きることがある、連濁が起きることがあるなど、言語学的におもしろいことがいろいろありますが、まずは、複合名詞作りを楽しむのがよいと思います。
また、番組のHPを見ると、「どこ切る夫婦」という名のゲームも用意されているようです。分節化とあいまい性を利用したゲームだと思います。
「ベーシック国語」とよい、「シャキーン」とよい、ことばの性質を利用した番組が登場し始めたことは注目すべきだと思います。以前からもこうした試みがなかったわけではない(たとえば、ひらけ!ポンキッキ)のですが、最近のものは言語学的な「精度」が上がってきているように感じます。
ただ、もっと言語学者の知恵を借りることも必要でしょう。文の構造や意味、文の作り方や使い方などについての素材が少ないのが気になります。
少し話は変わりますが、最近になって、国語教育関係の月刊誌などからの原稿依頼が増えました。なかには、長期の連載の依頼もあります。また、国語の先生からの電子メールも届くようになりました。
まだ大きなうねりにはなっていませんが、なにか新しい動きが始まりそうな予感がします。
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