スミハレくんと澄晴氏

「(野地)スミハレ」と聞いてピンとこない日本人の言語獲得研究者がいたら、それはもうもぐりとしか言いようがありません。広島大学で国語教育の教授を務められ、のちに鳴門教育大学学長となった野地潤家さん(1920-2016)の『幼児期の言語生活の実態Ⅰ~Ⅳ』(1973-1977年、文化評論出版)は長男のスミハレくんの言語生活を誕生から7年間、対話の形で記録したものです。テープレコーダー、ワープロ、パソコンなどのない時代のことです。


4巻本で、各巻が1000ページほどの大著です。出版当時、言語獲得の研究を始めたばかりのわたくしは家庭教師のアルバイトに励み、お金を貯めて、全巻を買いそろえたことをはっきりと覚えています。


そのスミハレ君が野地澄晴氏となって突如現れました。まことにうかつなことに、友人に指摘されるまで気づかなかったのですが、『最強の食材 コオロギフードが地球を救う』(2021年、小学館新書)の著者野地澄晴氏こそがまさにそのお方です。

https://amzn.to/3yNYTYI


調べてみると、2016年から徳島大学の学長をお務めになっているようで、朝日新聞の記事にも登場しておいででした。

https://bit.ly/38RQ05Y


なんとわたくしと同い年で(これもお父上の大著の解説部分に書いてあったはずですが、わたくしも若かったからでしょうか、年齢にはあまり関心がなく、そうしたことは記憶に残っていません)、こうなると、「澄晴さん」とお呼びしたくなります。徳島大学のサイトに掲載されている「学長メッセージ」を拝見すると、じつに意欲的な構想で大学の運営にあたられていることがわかります。

https://www.tokushima-u.ac.jp/about/president/


なんだか、とても元気になりました。

264回の閲覧0件のコメント

最新記事

すべて表示

講演:「英語教師が知っておきたい,⾔語学と認知科学」

関東甲信越英語教育学会月例研究会で講演をいたします。 https://bit.ly/39C58EE 2021年10月2日(土) 16:00-18:00 Zoomを利⽤したオンライン開催 英語の先⽣には,⾔語学と認知科学の進展に⽬配りを怠らないでいただきたいと願っています。しかし,両分野の近年の⾼度な「専⾨化」により,先⽣がたにとってその敷居は⾮常に⾼くなってしまいました。この講演では,両分野におけ

2021年度 教師のためのことばセミナーのご案内 (日曜午前講座)

東京言語研究所では過去9回にわたり、「ことばへの気づき」を基盤として、「教師のためのことばワークショップ」を開催してきました。この考えが現行の学習指導要領にも取り込まれたことを受け、今回は「教師のためのことばセミナー」として、「ことばへの気づき」に関する講義と討論を実施することにしました。なお、新型コロナ状況を考慮し、開催形態はZoomを利用したオンライン形式を採ることにいたします。受講者としては

大著2点