東京言語研究所の2011年度第二回公開講座が下記のとおり開催されます。今回は文学をとりあげます。以前は言語学と文学の関係がいまよりもずっと濃密だったのですが、最近は言語学研究者の側で文学の諸問題に関心を持っている人はあまり多くありません。今回の講師はロシア文学の新訳発表などをはじめ、一般向けの発信も積極的になさっている亀山郁夫さんをお迎えします。ぜひ多くの方々の参加をお待ちしています。詳細は、 http://www.tokyo-gengo.gr.jp/20111203.pdf をご覧ください。
日時:12月3日(土)15:00~18:00
講師:亀山 郁夫氏(東京外国語大学学長)
講義タイトル:『悪霊』の衝撃 ードストエフスキーにおける悪の観念と〈ことば〉
場所:西新宿三井ビル東京言語研究所13階教室
受講料:一般1500円 院生・学生1000円 2011年度理論言語学講座受講生500円
【講義要旨】 ドストエフスキー最大の問題作といわれる『悪霊』は、同時にまたもっとも謎に満ちた作品とされ、内外の研究者からさまざまな読解が試みられてきた。本講演では、この小説がはらむスキャンダラスな《衝撃》性と作者自身の政治思想、さらには小説作法上の特性や彼の言語観との関係に注目しながら、ドストエフスキー文学の根源にひそむ「悪」と「罪」の問題について自由に語りたいと思う。
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