遅ればせながら、あけましておめでとうございます。
この3連休のはじめの2日間、ほんとうに楽しい体験をしました。まず、1月6日、倉敷に向かいました。新英研中四国ブロック・関西新英研学分会共催の新春コラボ研究会(於 倉敷物語館多目的ホール)に参加するためです。出番は初日(6日)の参加型シンポジウム「おかしすぎるぞ、いまの英語教育政策!わたしたちならこう変える」で、火付け役として江利川春雄さんとわたくしが25分ずつのミニ講演をし、そのあと、二人で「新春放談」という段取りです。「参加型」ですから、引き続き、会場に集まった30余名の方々、オンライン参加の150超の方々にも参加していただき、意見交換をしました。わたくしのような研究者にとっては教室で子どもたちに向き合っている先生たちの意見は何にも増して貴重ですし、先生たちにとっても研究者の視点からの意見が新鮮な驚きを提供することもあるはずです。だから、やめられません。
時間関係が前後しますが、このシンポジウムに先立ち、広島の中学校で教えている岩﨑しおりさんによる「初めて取り組んだ仮定法の導入」という発表がいました。いつもながらのことですが、先生たちの創意工夫には驚かされ続けです。中学校で仮定法を教えろという無理難題に近い課題に対し、中学生でもあまり抵抗なく理解できるように仮定法を導入していく。たくさんの学びを得ました。
ディスカッションの時間にはさまざまな質問とともに、先生たちの工夫の一端を聞かせてもらう幸運にも恵まれました。仮定法は決して、むずかしい、日常離れしたものではなく、ごく普通の日常表現にも顔を出すことがあることを伝えてから導入していくなど、目から鱗という体験の繰り返しでした。
場所を移しての懇親会には会場参加者の大部分が来てくださり、懇談の輪が広がりました。じつは、この懇親会の後、今回の運営に尽力してくれたスタッフのみなさんとさらに盃を重ねました。
この会の共催団体の一つである関西新英研学分会(まなぶんかい)は新英研全国大会(和歌山大会、2022年)開催を機に発足した、関西の若手・中堅を運営の中心とした有志による学びのサークルです。代表の大西里奈さんや事務局長の上野舞斗さんらが精力的に会の活動を牽引しています。その後ろ盾として江利川春雄さんが彼ら彼女らに必要最小限の助言をする(つまり、若手・中堅の意見を尊重する)という、この上ない布陣です。関東在住ではありますが、あまりに楽しそうなので、何回かお邪魔しているうち、それなら、いっそ「顧問」などいかが?というお誘いを受け、喜んでお受けしました。最近、大阪教育大学の加賀田哲也さんも顧問団に加わってくださったとのことなので、《いずれ加賀田さんを相手にけんかするのもおもしろいなぁ》と思っています。まあ、これもこの会の代表のたくらみであったはずですが、それを承知の上で、乗せられてみました。
じつにおもしろい会です。可能な限り、慣習にとらわれず、自由に討論ができる場所です。参加資格に地域制限はありませんので、英語教育の在り方や実践について関心がおありであれば、入会してみてはいかがでしょうか。
(写真提供は江利川春雄さんです。)
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