大名力さんの新著『英語の綴りのルール』




2014年に研究社から出版された、大名力(おおな・つとむ)著『英語の文字・綴り・発音のしくみ』を読まれたかたもたくさんおいでかと思います。この本は英語学・英語文学・言語学の研究者だけでなく、英語教育に関わる人たちにとても重要な文献で、実際、この本を読んで、その成果を授業実践に役立てている先生たちもたくさんいます。ただ、内容が包括的であり、書体や歴史などにも話が及んでいるため、多少、敷居が高いと感じる向きもあったようで、そんな声を耳にしたこともあります。



そうした声は著者の元にも届いたようで、そんな方たちのために、旧著の綴りについての解説をより近づきやすい形にした新著が出版されました。版元は旧著と同じ研究社です。前著は264ページでしたが、新著は140ページです。テーマを80項目に絞り、項目別にまとめられています(「節」)ので、前著よりも読み易さが格段増しました。巻末には各項目のまとめ一覧、練習問題、詳細な索引が付されています。



とは言え、研究者としても定評のある著者のことですので、単にわかりやすさだけを追求したものというわけではありません。著者からの私信を引用すると、「今回の本で試みたことの1つは、英語の綴りについて議論することを可能にするための、概念・用語の整理,体系化です」という一言に執筆姿勢がみてとれます。書かれていることの意味をきちんと理解しながら読み進めないで、例を追うことにし終始してしまってはこの本の価値が台無しです。


できれば、専用のノートを用意して、一つ一つの説明を自分で「実証」しながら、読み進めていけば、本書を読み終わる頃には「綴り観」ががらりと変わっていることでしょう。そして、なによりもお勧めしたいのは本書を読み終えたら、ぜひ旧著に赴いていただきたい。以前に挫折してしまった方も今度は一気に読了することができると思います。


英語の先生や英語の先生を目指している方々にはぜひ読んでいただきたいと思います。また、広く、英語に関心をお持ちの方にも本書を推薦いたします。



なお、大名さんから、ご自身が本書について書いた文章を見せてもらいました。許可を得て、ここに転載します。





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