10月20日に教育再生懇談会の安西祐一郞座長宛に要望書を提出したことはすでにこのブログでも報告いたしましたが、その後の会合で安西さんからその旨の報告がされたことがわかりました。
以下、江利川春雄さんからいただいた報告の一部を利用させていただきます。
— 大津さんらから安西再生懇会長に手渡された「要望書」は、12月18日に総理大臣官邸で開催された第6回教育再生懇談会の「配付資料6」として配布されました。概要は以下からご覧になれます。http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kyouiku_kondan/kaisai/dai6/6gijisidai.html
先ごろ、同会議の議事録が公開されました。以下からPDFで読めます。 http://www.kyouiku-saisei.go.jp/
議事録によれば、最後の方の塩谷文部科学大臣の発言の前で、以下のように報告されています。 ○安西座長 ありがとうございました。それでは、続きまして英語教育の在り方に関する要望書、資料6でございますが、私の方から御報告させていただきます。去る10月20日に慶応義塾大学の大津由紀雄教授を初めとする、そこにあります皆様の連名で、教育再生懇談会の第一次報告に英語教育のことが入りましたけれども、その英語教育の懇談会の報告につきましていわば強い疑問があるということで、その要望書をいただいたところでございます。大津教授から私の方へ手渡しされました。そこにありますように、平成15年でございましたけれども、「英語が使える日本人」の育成のための行動計画、その成果の検討がほとんどないまま改訂が提案されているということで、行動計画の批判的検証、また数値中心の目標設定の廃止、また英語教育と国語教育の共通基盤をやはり明確につくっていくべきではないかと。それから、英語一辺倒ということでいいのかと、そういったこと。それから教育条件の改善を緊急にやらなければいけないと。英語教育の抜本的強化のためには教育条件、予算あるいは人員増等々、クラスサイズの問題等々が大切であるといったことが要望書として出されましたので、御報告を申し上げておければと思います。
報告事項で、討論されてはいなかったようですが、正式に取り上げられたことまではわかりました。 —
要望書は『英語教育』2月号にも全文が掲載されました。多くの方々からメールやお手紙などをいただいていますので、かなり広く知られるようになったように感じます。
まもなく、9月のシンポジウムがその企画のきっかけとなった岩波ブックレット(山田雄一郎、大津由紀雄、斎藤兆史)が出版されます。また、シンポジウムの記録本(慶應義塾大学出版会)はほとなく校正段階に入ります。
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