月刊『教職研修』2013年9月号に「これからの日本人に必要な、「英語教育」—グローバル社会を生き抜くために」という特集が組まれています。この月刊誌は教育開発研究所を版元とし、学校の管理職についている先生がたや管理職を目指している先生がたを主たる読者対象として刊行されているものです。
特集の背景にあるのは、言うまでもなく、2013年4月8日に自民党の教育再生実行本部から、5月28日には政府の教育再生実行会議から出された英語教育改革に関する提言とそれに続く、さまざまな反応です。
こうした背景を受けて、以下に記す執筆陣が「英語教育改革」について、それぞれの見解を提示しています。中には論点がぼやけた、なにを言いたいのかわからないものもないわけではありません(どれがそれに該当するものなのかは、お読みになれば、すぐわかります)が、全体として切れのよい、興味深い論考やインタビューが多い。もちろん、そこに提示された見解に全面的に賛成ということではありませんが、なぜひとたび英語教育の問題になると、多くの人の理性的思考が止まってしまうのかを探るための貴重な資料と言えます。
英語教育改革の今後の展望(渡辺敦司)
《提言》グローバル社会に必要な英語力(中原徹)
日本の英語教育改革にとって最も大切なこと(吉田研作)
インタビュー 小・中・高・大の「英語教育」は何をめざすべきか(神代浩)
インタビュー コミュニケーション中心の授業と入試の関係(平木裕)
英語教育の早期化は有効なのか(白畑知彦)
メジャーな英語能力テスト一覧表(一財)国際教育振興会
《提言》本当のグローバル人材に必要なこと(平川理恵)
なお、この号は、amazonからでも、版元からでも、ネット購入が可能です。
【付記】
上に書いたこととは直接関係ないのですが、改めて別記事を載せるのも躊躇されるので、ここに書きます。
きょうから週末にかけて、京都大学で大学英語教育学会(JACET)の大会が開かれています。
あすの午後、全体シンポジウム「国内関連学会代表者からの英語教育への提言」があり、わたくしは日本英語学会の代表として登壇いたします。発題は15分の短いものですが、ご都合がつくかたはぜひおいで下さい。
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