生成文法の企て


チョムスキーのインタビューを収めた『生成文法の企て』(福井直樹・辻子美保子訳)の岩波現代文庫版が刊行されました。1980年前後に行われたインタビューと2002年に行われたインタビューを中心に、「訳者による序説」と「「生成文法の企て」の現在—岩波現代文庫版によせて」が収録されています。

もともと2003年に岩波書店から刊行されたハードカバー版の現代文庫入りという形ですが、今回新たに約20ページにわたる訳者による「「生成文法の企て」の現在—岩波現代文庫版によせて」という解説が加えられています。なお、本文の訳語についても検討が加えられているらしいのですが、わたくし自身ではまだ突合せをしていません。

「原著」(「原著」と単純に呼べない事情については389ページなどを参照)は生成文法プロジェクトのこころを正確に理解するための必須文献の一つである言ってよいのですが、今回、その「原著」を明快な日本語で読むことができ、しかも、比較的廉価(1480円)で入手できるようになったことはありがたい。加えて、本訳書の本体を包む形で配置された、訳者による二つの解説は生成文法へのいざないとして、また、生成文法の現状の評価として価値が高いものです。

もちろん、慣れない読者にとってはコーヒー片手に読むというわけにはいかないでしょうが、少し涼しくなってから、虫の音をききながら、じっくりと腰を据えて読むなら、たくさんの収穫が得られることは保証できます。

#本の紹介 #言語の認知科学

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