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あけましておめでとうございます

更新日:2020年3月20日


あけましておめでとうございます。 本年もどうぞよろしくお願いいたします。

英語教育、国語教育を含めた、ことばの教育についてはさまざまな領域で大きな混乱が続いています。これらの問題の根本にあるのはことばの教育についての中長期的な展望とその展望に見合った制度改革が行われていないことであると考えています。

昨年後半に起こった、大学共通テストへの英語民間試験と記述式問題の導入が(少なくとも)延期になったことで、受験生をはじめ、たくさんの生徒たち、先生たち、保護者たちに大きな不安・不信を与えてしまいました。

この件に関連して、文科省は暮れになって「大学入試のあり方に関する検討会議」の設置を正式に発表し、その委員の名簿(「予定」となっています)を発表しました。 https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/mext_00063.html

この委員名簿を見ると、確かに、今回の混乱に関わった人たちの名前は見当たりません。この点については一定の評価をしてよいと思います。ただ、ことばそのものの専門家が見当たらないこと、羽藤由美さん・南風原朝和さんのように、英語民間試験や記述式問題の導入の問題点を鋭く指摘してきた人たちが選ばれていないことなどに疑問を呈せざるをえません。

今回の検討委員会に関しては「「大学入試英語成績提供システム」及び大学入学共通テストにおける国語・数学の記述式に係る今般の一連の経過を踏まえ、大学入試における英語4技能の評価や記述式出題を含めた大学入試のあり方について検討を行うため、「大学入試のあり方に関する検討会議」を設置することとしました」(https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/mext_00063.html)とあり、英語民間試験や記述式問題についてだけでなく、大学入試のあり方について広く検討を行うようです。その意味でできるだけ多様な立場の人たちを委員に起用することを重要視したと考えられますが、そのことと上の段落で指摘した問題とは必ずしも相容れないものではありません。

いずれにせよ、この検討委員会での議論を注目していく必要があります。

わたくし自身は、1月10日(金曜日)札幌での第53回全道外国語教育研究集会での講演 https://senseiportal.com/events/55788、1月25日(土)大阪での第18回英語教育総合学会での講演を経て、2月8日(土曜日)明海大学での中締め講義に向けて、大津言語教育論の(暫定的)最終整備を進めていく所存です。

変わらぬご支援をお願いいたします。

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