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  • Yukio Otsu

藀原正圊「「英語教育」が囜を滅がす」を読んで

曎新日2020幎3月20日



藀原さんの『若き数孊者のアメリカ』文庫版は1981幎刊行ですが、そのもずの本はたしか1977幎刊行だったず思いたすはわたくし自身がアメリカに留孊しおいたずきに読んで、勇気づけられた思い出がありたす。

藀原さんは、その埌も、たくさんの著䜜を出しおいたすが、その「祖囜愛」には違和感を芚えるずころもあり、実際、今回の論考もすべおの䞻匵にもろ手を挙げお賛成ずいうわけではありたせん。

ただ、今回の論考の副題にある「倧孊入詊改革は産業界䞻導の愚民化政策である」ずいう䞻匵には倧いに賛成できたす。藀原さんはこう曞いおいたす。少し長いのですが、匕甚したす。

— [今回の倧孊入詊改革においお決定的な問題点は、(倧接] この改革が経枈界のむニシアティプで進められおきた、ずいうこずだ。この改革の青写真は、二〇䞀䞉幎十月に教育再生実行䌚議が発衚した第四次提蚀である。そしおこの提蚀は、産業競争力䌚議のお墚぀きを埗たものを具䜓化したものず蚀える。産業競争力䌚議ずは、アベノミクスにおける第䞉の矢「成長戊略」を議論するために蚭けられた銖盞盎䞋の䌚議である。二O䞀䞉幎䞉月の産業競争力䌚議においお、圓時の䞋村博文文科倧臣は、「産業競争力䌚議ず教育再生実行䌚議ずが、䞀グロヌバル人材の育成や囜立倧孊改革などに関し、車の䞡茪ずしお互いに連携をずりながら、成長戊略を描いお行きたい」ずいう趣旚の発蚀をしおいる。そしおその幎の四月および五月の教育再生䌚議では、䞋村文科盞が産業競争力䌚議の内容を玹介し、それをたたき台ずしお議論が進められたこずが議事録からうかがえる。産業競争力䌚議のメンバヌのほがすべおは政治家ず経枈人で、教育再生実行䌚議のメンバヌの玄半数は教育界の人間ではなかった。  その埌、文科省の審議䌚も怜蚎を加えたが、今回の倧孊入詊改革は出発点から䞍幞なスタヌトだったのである。「人聞を育おる」が教育の目的なのに、恐るべきこずだが、「産業競争力の匷化」が最倧の目暙だったのだから。pp.98-99 —

以前から繰り返し述べおいるこずですが、この産業界䞻導の政策は決しお「英語が䜿える」日本人を育成するこずには぀ながりたせん。はりがお英語を身にたずった、ぺらぺら人間が増えおいくだけです。英語を創造的に䜿えるようになるためには、たずは文法ず語圙を基盀に据えた英語力を身に぀けるこずが䞍可欠です。そしお、そうしお身に぀けた英語力を掻甚するための「教逊」これは藀原さんのお奜きなこずばですず思考力を備えおおく。珟圚の「コミュニケヌション」指向の英語教育にはこうした理念が決定的に欠けおいるずいうこず、このやり方を続けおいくず結局自分で自分の銖を絞めるこずになっおしたすこずに、産業界の人たちもそろそろ気づいおもよいず思うのですが。

【修正】䞊蚘藀原正圊さんの文章の匕甚に䞀郚間違いがありたしたので、修正したした。ご指摘くださった亘理陜䞀さんに感謝したす。 二〇二二幎十月に教育再生実行䌚議が発衚した第四次提蚀である⇒ 二〇䞀䞉幎十月に教育再生実行䌚議が発衚した第四次提蚀である 2020幎1月7日午埌12時59分

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