あけましておめでとうございます。
このところ、東京都の英語スピーキングテストについての投稿が続いていますが、きょうはノーム・チョムスキーの最近の動画について紹介しようと思います。
今回はことば関連の動画3本を紹介します。チョムスキーは1928年12月7日の生まれですので、昨年12月の誕生日で94歳になりました。YouTubeで“Noam Chomsky”と検索をかけるとおびただしい数の動画がヒットします。古いものもありますが、サムネイルのあごひげから最近のものとわかるものも多数あります。
体調の変化はいたしかたなく、声に張りがないこともありますが、このところはとても体調がよいようです。もちろん、声だけでなく、切れ味鋭い論理展開やときに織り交ぜる彼らしいユーモアも健在です。
[1] Noam Chomsky - After 70 Years of Generative Grammar: A Personal Perspective
TESOL Tampico Talks
この動画は昨年の12月に行われた講演で、チョムスキーの言語理論がとてもわかりやすく、丁寧に語られています。TESOL関連の場での講演ということもあって、質疑応答では言語教育、外国語教育、第二言語獲得などに関連したやりともあります。かなりきちんと編集されており、どんな端末で視聴するかによるようですが、各質疑応答ごとに頭出しがされています。
生成文法についてきちんと理解しておきたいと思う向きには入門編としてお勧めです。なお、自動生成ですが字幕を出すこともできます。
今回紹介する他の2本も同じですが、書き起こされた原稿が公開されることを願っています。
[2] Noam Chomsky's Reflections on Philosophy and Linguistics (Part 1) | Closer To Truth Chats
[3] Noam Chomsky on Theories of Linguistics (Part 2) | Closer To Truth Chats
[2]と[3]はCloser to Truth Chatsというシリーズに収められつつある動画です。チョムスキーの分は全4回で、いまのところ、上記2本が公開されています。Closer to Truthの主宰者であるRobert Lawrence Kuhnが質問を投げかけ、チョムスキーがそれに答えるという形式です。
質問がよく練られていて、優れた対話になっています。内容の上で[1]と重なるところもありますが、それはそれでよい学びのきっかけになると思います。
なお、このCloser to Truthには、さまざまな分野の興味深い動画(対談、講演など)が収められています。寝る前に聴き始めない方がいいですよ。眠れなくなりますから。
チョムスキーの動画の多くに「いつまでも元気で、知的刺激を与え続けて欲しい」という旨の書き込みがされています。まさに同感です。
今回ご紹介したのはことば関連のものですが、ウクライナの問題、温暖化の問題などに関する動画も数多く公開されています。
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