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PLT京都会議

更新日:2020年3月21日


今回は、PLTのメンバーに加え、小学校の先生がた3名にも参加いただきました。それに、委託元のラボ国際交流センター関係者、慶應義塾大学出版会関係者、大津研究室関係者を加え、総勢16名の会議となりました。

19日は、主宰者のわたくしから、小学校英語を巡る最近の動向について報告しました。1月、ところも、まさにお隣の国際会館で開かれた第7回全国小学校英語活動実践研究大会の様子(くわしくは、

に公開ずみ)を話し始めたところ、参加者から質問や意見、それに小学校の実情報告がたくさん飛び出し、さっそく議論は盛り上がり始めました。そのあと、少し前に発表されたベネッセ調査の話をしました。


そのあとは、外国語活動の一環として行う「ことば活動」用の本(理論編、実践編)の実践編のサンプルを大津研院生の永井とわたくしが一つずつ提示しました。ここで、小学校の先生の視点、言語教育の視点、言語理論の視点、英語教師の視点、国語教師の視点、編集者の視点などから、さまざまな批判的コメント(ここでの「批判的」は「自分のあたまで考えた」ということです)が飛び出します。ここですねえ、こういう会合のありがたいところは。相手に対する敬意からことばはおだやかなのですが、発話意図は«そんな話題は理論的にはおもしろいかもしれないけれど、子どもたちは食いついてこない»、«指導案の書き方はもっときちんとしなくてはいけない»といった、鋭いのコメントが飛び出します。ただ、どの発言も«それでね、こうしたらどうかな»とか、«こんなのはどうかな»という提案がついてくるのです。もううれしくなっちゃいます。


うれしくなっちゃったところで、夕食をとり、そのあとは、夜の会合です。メンバーの緊張もほぐれたところで、さらに本音が飛び出します。そして、夜も更ける頃、会合はひとまずお開きとなり、そのまま、呑み会へと姿を変えます。わたくしは12時ごろ、休ませてもらいましたが、明け方近くまで議論をしていた人たちもいたようです。


20日は朝食の後、小学校での「ことば活動」の実践報告とことば活動案の提示がありました。実践報告はやはり実践の重みがありますから違います。さらに、今回の報告は年間をとおしての活動をもとにしたものですので、一層、意義深いものでした。ことばへの気づきを育成することによって、子どもたちの知的興味を引き出すための方法が実践されていて、大いに参考になりました。ことばへの気づきを基盤に据えた教育の意義を再確認することができました。


ことば活動案は助数詞(「個」「本」「枚」など)を利用した気づきの実践、歌を利用して日英語のリズムの共通点と相違点に気づかせる実践など、たくさんの興味深い提案がありました。


会議の最後は企画本の構想についての議論です。ここはまさに「産みの苦しみ」です。さまざまな可能性が考えられるなか、志を変えずに(つまり、現実に妥協せずに)、しかし、実際に活用してもらえる形で、という二律背反に近い課題にどう向き合うか。まだ結論は出ていません。しかも、そこには、第三の条件、「なるべく早く形に」が立ちはだかります。この本に期待を寄せてくださっているかたがたくさんいらっしゃることを考えると、この条件も無視できません。


次回会合は3月です。それまでに決断して、一刻も早い出版を実現させたいと思います。もうしばらくご猶予ください。


なお、この会合に関しては、参加者のお一人である「のんべえ」さんがご自身のブログに記事を書いておられます。上の「産みの苦しみ」の表現はのんべえさんの記事から借用しました。


なお、PLTについては以下のページに情報が掲載されています。

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