【追記】 (11/29/13) きのうからすごい体験をしました。この記事に対する閲覧回数が急増しました。並みでないペースです。理由を調べたら、島津亜矢のファンサイトがわたくしの記事の存在を掲載したことがわかりました(このサイトのHPの右縦バナーにある「亜矢姫あれこれ」クリックする)。やはり、「亜矢姫」ファンはすごい! http://homepage1.nifty.com/morihome/ayahime/
還暦までの人生第一部の(思春期以来の)趣味は一貫して都はるみでしたが、人生第二部を迎えるにあたり、新たな趣味を模索することにしました。それから5年、ようやく、新たな趣味が見つかりました。
島津亜矢。1971年、熊本県生まれ。42歳。一応、演歌歌手。充実したサイトがあります。
これは「公式サイト」ですが、熱烈なファンがたくさんいて、数多くの「ファンサイト」もあります。
島津亜矢。だれ?という人も多いでしょう。そもそも、若い人は演歌になじみがないから、無理もありません。加えて、デビュー後、事情があって、大手プロダクションではなく、母親が切り盛りする個人プロダクションの所属となり、なにかと広報力において劣るらしいのです。事実、紅白歌合戦もずっと前に一度出場しただけです。
島津亜矢。どうして、彼女を新たな趣味に?彼女の歌に激しく心を揺さぶられたからです。彼女はすでに、歌唱力が並はずれている、声量があるなど、安定した評価を得ていますが、それだけならほかにも候補になる人はたくさんいます。この歌手はそれに加え、解釈力と表現力に優れ、それを歌唱力と声量が後押しをするという図式になっているのです。その上、とてもとても丁寧に歌う。日本語もきれいだし、声も魅力的です。と、もうすっかり惚れ込んでしまったのです。
演歌が嫌いでなければ、こんな歌をぜひ聴いてください。
「俵星玄蕃」。これは三波春夫のヒット曲のカバーですが、三波とはまた違った艶があります。
丁寧な歌唱というなら、こちら。
「命かれても」。森進一のヒット曲のカバーですが、これまた森とは一味、ふた味違うできになっています。
つまり、男唄も、女唄も歌えるのです。
こんなカバーもあります。
I will always love you. ご存知、Whitney Houstonの歌です。さきほど、「「一応、」演歌歌手」と書いた理由はここにあります。英語の個々の発音は訓練が必要ですが、リズムなどにはまったく問題ないので少しきちんとした訓練をすれば、英語の点でもすばらしい歌唱ができるようになると思います。
英語の歌といえば、へーベルハウスのcmで、自由の女神が水中から飛び出すというものが11月から流れていますが、バックでNew York New Yorkを歌っているのが島津亜矢です。30秒バージョンでも彼女の歌声は少ししか聞こえませんが、彼女の歌のすばらしさの一端が窺えます。
亜矢は「演歌の申し子」などといわれることも多いのですが、じつは、非常に幅広いジャンルの歌唱ができます。松田聖子や中島みゆきも歌います。Houstonの歌は着物で歌っていますが、ときには、ミニのドレスで歌ったりもします。
男性歌手とのデュエットもたくさんあります。布施明とは「マイウエイ」を、角川博とは「浪花恋しぐれ」を、山本譲二とは「風雪流れ旅」などを歌っています。極めつけは、吉幾三との「娘よ」のデュエットで、最後は吉を泣かせてしまいました。
デュエットではありませんが、ばってん荒川と「帰らんちゃよか」という曲を競演しています。
タイトルは故郷熊本のことばで、「(無理して)帰らなくてもいいよ」という意味だそうです。故郷を離れて生活する子にそう語りかける親の気持ちが聴くものの心を揺さぶります。ばってんはすでに他界しましたが、葬儀の際には亜矢がこの歌を歌って送り出したといいます。
こう書いてくると、≪じゃあ、亜矢自身のヒット曲は?≫とお思いの向きもおありでしょう。そこが最大の問題なのです。メガヒットに恵まれていないのです。「大器晩成」とか、「愛染かつらをもう一度」とか、「大忠臣蔵」とかというヒット曲はあるのですが、はるみで言えば、「あんこ椿は恋の花」「涙の連絡船」「大阪しぐれ」「浪花恋しぐれ」のような、だれでも知っているヒット曲がないのです。このあたりの事情はよくわかりませんが、上に書いたプロダクション問題とのかかわりを指摘する向きもあるようです。BS日本のうた(BSプレミアム)やNHK歌謡コンサートなどにはたくさん出演しているのですが、ほかの局の番組にはあまり顔を出すことはありません。
ただ、亜矢の歌が多くの人の心を揺さぶるということは間違いなく、Youtubeにはたくさんの歌唱動画がアップされています。CDの売り上げもかなり上位に食い込んでいるようです。最近は、新歌舞伎座の座長公演で、連日、あの大劇場を満員にして評価を上げました。
ところで、亜矢は恥かしがりやです(この動画をご覧になるとわかる)が、一度、こころが決まると、度胸が据わる。そして、歌うときには決して照れません。
島津亜矢。わたくしの新しい趣味です。
【付記】
こんな文章を書いてみたいと思っていながら、時間がありませんでした。この週末、福岡大学での英語学会に出席しての帰路、悪天候で機体の到着が遅れ、30分ほど遅れて出発。さらに、羽田空港の混雑が加わって、途中、2度ほどの時間調整旋回。そのおかげで、この文章が書けました。現在、伊豆半島沖あたりを航行中です。(この文章をアップしているいまは無事、帰宅したあとです。)
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